ファミマ伊藤忠商事の子会社化で勝算?子会社化の理由経営形態は?

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2020年7月9日に、伊藤忠商事が、ファミリーマート株の保有比率を、100%まで引き上げて、ファミマを完全子会社化することが報道されました。

伊藤忠商事のファミマに対する株式公開買い付け(TOB)は、買い付け期間が7月9日から8月24日までで、1株2300円で買い付け、総額5809億円です。

現在、伊藤忠商事は、ファミマ株を50.1%保有しています。その他の大株主は日本マスタートラスト信託銀行、日本トラスティサービス信託銀行などで、伊藤忠商事が、買収しやすい株主構成になっています。

ファミマは、1978年3月に、(株)西友ストアーが、フランチャイズシステムのコンビニエンスストア事業を始めました。セゾングループ社長の堤清二は、当初「零細企業をつぶしてはいけないので、コンビニ事業に参入しない」と言っていましたが、社内の意見によりファミマの展開を始めました。

ファミマは、地方の有力企業との合弁方式で、フランチャイズにして、積極的に事業を発展させてきました。1998年2月に、伊藤忠商事グループが、株式の譲渡を受け、ファミマを持分法適用会社化しました。

ファミマは、日本全国に店舗を持ち、2020年5月末現在の店舗数は16613店舗で、業界2位になっています。海外に8032店舗を持っています。

子会社化の理由は?双方の発言

伊藤忠商事は、2018年8月に、TOBを実施し、41.5%の比率を、現在の50.1%に引き上げ、持ち分法適用会社から子会社化を行っています。その時の追加投資額は、1200億円でした。

その時は、第一にAIやIoTを活用した「次世代型店舗」を構築し、第二に電子データを始めとした金融関連のプラットフォーム構築に加え、顧客基盤を生かしたデータ分析などデジタル戦略の強化、第三に海外事業の強化を、子会社化の目的に上げていました。

今回の、伊藤忠がファミマを完全子会社化する狙いは何でしょうか?

ファミリーマートの収益が落ち込んでいます。2020年3月から5月期の連結純利益が、前年同期比71%減の57億円でした。ファミマは、重点的に都心部で出店してきました。新型コロナのため在宅勤務になり、都心部のコンビニの利用が減り、既存店売上高が10.5%減少しました。

コンビニは、店舗が飽和状態になり、成長力が低下しています。特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、オフィス立地や観光リッチの都市部店舗の売り上げが落ち込んでいます。

完全子会社化して、ファミマを上場廃止することにより、伊藤忠商事は、ファミマへの経営の関与を強め、業績の回復を目指します。

ファミマは、成長性や収益性に目立った成果が上がっていないため、伊藤忠が直接経営に関与します。物流コストの削減やデータ活用により業績の向上を目指します。さらに、伊藤忠商事は、ファミマのデジタル技術を追加して、インターネット通販事業、個人金融サービスを大幅に発展させたいと言っています。

伊藤忠商事は、株価や時価総額が、三菱商事を上回り、業界トップになっています。ファミマを完全子会社にして取り込むことで、利益を確保して、業績の更なる向上を目的にします。

伊藤忠商事は、ファミマを完全子会社して上場廃止後、全国農業協同組合連合会(JA全農)と農林中央金庫に、ファミマ株4.9%を約570億円で売却し、商品開発や地域活性化などで連携します。

ファミリーマートの澤田貴司社長は「従来の規模感とスピードでは難しいとの共通認識がある。(非上場化して)伊藤忠グループを使い倒して課題を解決していく」と言っています。

今後のファミマ何が変わる

ファミリーマートの澤田社長は、2020年1月のインタビューで、「残念ながら市場は飽和している」と言っています。「地域と異常なくらい密着していくことが大切になると思います」とも言っています。

今回の新型コロナウイルス感染症では、都市部に強くて地方や郊外に弱いと言われた、ファミマの企業体質のため業績が悪化しました。都市部や観光地での売り上げの減少を、他業種との協業で回復させる考えです。

澤田社長は異業種との協業について「いろいろな方のお力をかりながら、トライしていきたいと思います。良いものはお互いに活用して、一緒にやるということを繰り返しやっていきます」と言っています。

ファミリーマートとドン・キホーテの実験店舗は、2018年6月から2020年2月29日まで、東京都内の3店のファミリーマートで共同実験を行いました。今後、この共同実験の成果が、ファミリーマートの経営に生かされると思います。

ファミリーマートが複合店化を進めている異業種に、フィットネス、コインランドリーがあります。客の利便性は、ファミリーマートと異業種の複合店によって得られます。

ファミマは、24時間フィットネスジム「Fit&GO」とは、2018年2月に大田長原店で1号店をオープンしています。マシン特化型の24時間利用できるジムは、コンビニと相性が良いと言われています。

ファミマが運営する24時間コインランドリー「FamimaLaundry」は、2018年3月に1号店「市原辰巳台西二丁目店」をオープンしています。

さらに、ファミマでは、約6千店にイートイン施設を設置していて、売り上げ増に期待しています。

ファミマが、伊藤忠商事の完全子会社になることで、伊藤忠商事のアイデアが、直ちにファミマの経営に組み込まれるようになります。ファミマが、AIを活用した無人店舗などの新しい業態に変わることも期待できます。

まとめ

ファミマの2020年3月から5月の業績が、売上高15.9%減の1117億円、事業利益54%減の90億円、純利益69.9%減の68億円と大幅に業績低下しています。

ファミマの業績不振と共に、業績不振により株価が下がったのも、伊藤忠商事がファミマを完全子会社化するのに踏み切った理由です。ファミマが伊藤忠商事の完全子会社になり、上場廃止することにより、今後は、不採算店舗からの撤退やリストラがしやすくなります。

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