給与ファクタリングってなに?サラ金街金闇金との違い

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給与ファクタリング”って知っていますか?手元のお金が急ぎで必要という人に「給料ファクタリング」「給与ファクタリング」などと称して現金を用意する、と持ち掛ける事業者がいます。この「給与ファクタリング」とはいったい何なのでしょうか?

給与ファクタリングとは?

まず「ファクタリング」とは何かを検索すると、ファクタリングとは、他人が有する売掛債権を買い取って、その債権の回収を行う金融サービスを指す“(ウィキペディア参照)とある。

わかりやすく説明すると企業が保有している売掛債権をファクタリング会社に売却して期日前に資金化するという最近注目されている資金調達方法である。“売掛金”というのは売り上げとして計上されるので、一見企業内に資金が入っているように見えるが、実際に資金として払いこまれるまでがある程度の期間が空いてしまう。

「ファクタリング」のような売掛金の前払いのような手段を利用して資金確保をしている企業もある。そして「ファクタリング」は債権を売るだけなので負債扱いにならず会社の信用情報にも影響がないので借り入れに比べて優れた資金調達方法である。

では「給与ファクタリング」とは何なのだろう?「給与ファクタリング」とは、給与を受け取る権利を業者が「債権」として買い取り、手数料を引いた現金を勤務先に代わって利用者に渡すという、いわば“給料前借りシステム”だ。

利用者は給料日に返済して債権を買い戻す。しかし、業者がいう「給料債権」は存在せず、事実上の借金となる。そのため、勤務先から給与が支払われると、利用者は業者に対し、借りたお金に加えて高額な手数料を上乗せして払うという仕組みになっている。

例えば、月収20万円の会社員が給料日の半月前、給料ファクタリング業者に利用を申し込み、“手数料“2万円を差し引いた現金18万円を受け取ったとする。『給料債権の譲渡』という名目だが、業者と勤務先は何ら接触せず、半月後、給料をもらった利用者自身が給料ファクタリング業者に20万円を支払う。

手数料名目の2万円は実質的には利息で年利換算すると240%という高利となる。

給与ファクタリングは、闇金や犯罪ではないの?

2020年3月に金融庁から“給与ファクタリング”は貸金業に該当すると見解が出された。闇金とは貸金業者としての登録を行っていない業者、または貸金業の登録をしていながら高金利で貸し付けを行う業者のことである。

闇金は破産手続きした人や多重債務者で、これ以上サラ金等から借り入れができない人をターゲットにし、“低利で”“無担保で”“誰にでも融資します”など嘘の告知をダイレクトメールや雑誌の広告等でし、電話一本でお金を貸してくれる一見便利そうな貸金業者に見えるが実態は法外な利息を請求し、脅迫的な取り立てを行うという極めて悪質な業者である。では“給与ファクタリング”は“闇金”なのか?

6/3、大阪府の利用者の男性8人が東京都内など7社に返還や損害賠償を求めて提訴した。5月にも同様の訴訟が起こされている。8人は20~50代の男性で、「あなたの将来を守る給与早期受け取サービス」などとうたわれたネット上の広告を見て利用。

ある男性は5万円の給与債権を売却した際、手数料を引いた4万円を受け取り、21日の給料日に5万円を返し債権を買い戻した。この手数料は年利換算すると220~5214%という高金利になっていた。年利の上限109.5%を超えていて貸金業の登録もしていないと利用者は指摘。違法だとして返済額全額の賠償を求めている。

金融庁はこの「給与ファクタリング」は「違法なヤミ金融」だと警告している。

給与ファクタリング、どこが問題なのか?

給与ファクタリングの問題点は、貸付に高額な手数料をとるというところだ。業者はSNSなどで利用者へ、『即現金』などと甘い言葉で誘ってきて、実質高利の貸金を合法的なファクタリングを装って行う点が問題だ。

『給料債権の譲渡』とい名目だが、実際は業者と勤務先は接触せず給料が支払われると利用者自身が業者に支払いをする。“手数料“は実質的には利息で、給料債権を高利で前借りするもので数回繰り返すと借金が増えて破産するということもある。

そもそも、労働基準法では給料などの賃金を『直接労働者に支払う』ことを定めている。業者が「給料債権を譲渡された」といっても、勤務先から給料分のお金を受け取ることはできない。これはつまり、ファクタリングを装っているだけで、利用者自身が受け取った賃金を業者に支払うことになるので通常のファクタリングとは異なる。

“給与ファクタリング“と“給与前払いサービス“の違い

給与ファクタリングとは給料日前に利用手数料(実質は利息)を差し引いた現金を受け取り、実際の給料日に給料債権を買い戻すという仕組みになっている。

では給料日前に給与を受け取れる“給与前払いサービス“とは何か?利用者が給与前払いサービスを提供する業者に対して、現金を受け取るという点では、給与ファクタリングと同じ流れのようにみえるが、給与前払いサービスの場合は「給与を債権として買い取ってもらう」のではなく、「発生済みの給料を前払いしてもらう」という仕組みになっている。

給与前払いサービスも給料日に精算する必要はあるが、利用者が業者に対して精算するのではなく、所属先が前払い金額と手数料に応じて精算手続きを進めることになる。したがって、給与ファクタリングは利用者自身が業者に支払いをするのに対して、給与前払いサービスはサービスを提供する事業者と利用者が所属する企業が精算する必要があるので利用契約を結んでないと利用できない。

新型コロナウイルスの影響で日々の生活もままならない人が増えてしまっている現状の中、無担保で即現金融資“なんていう広告があればその言葉に頼りたくなってしまう気持ちもわからないでもありません。

しかし、甘い言葉には必ず落とし穴があるということを忘れてはいけない。

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