ユニクロ訴訟問題何が起きた店舗への影響は? 

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実用(カジュアル)衣料品の生産販売をしているユニクロが、2014年3月に、名誉棄損で文芸春秋を訴えていた裁判で、東京高等裁判所において敗訴したことは、ユニクロ訴訟問題として、知られています。

この裁判は、ユニクロの過酷な労働環境を文系春秋が、書籍「ユニクロ帝国の光と影」(横田増生著)で問題提起したのを、名誉棄損として2億2千万円の損害賠償を求めて訴えたものでした。

この裁判で敗訴して、ユニクロは2014年3月中旬に、全パート。アルバイトの半数強1万6千人を、正社員化する方針を打ち出し、労働環境の改善をしました。

最近のユニクロ訴訟問題は、以前のような労働環境の問題ではありません。ユニクロが全国の店舗に設置を始めたセルフレジが、アスタリスクの特許無効の訴訟に関するものです。

セルフレジの特許無効の訴訟とは、どのようなものか、訴訟の内容について調べました。

ユニクロ訴訟問題の内容は?

大阪のIT関連企業アスタリスクから、ユニクロ店舗内に設置しているセルフレジが、アスタリスクの特許を侵害しているといわれています。

アスタリスクが、2017年5月に出願し、2019年1月25日に登録された特許第6469758号「読取装置及び情報提供システム」の特許を、ユニクロが侵害していると訴訟しています。

それに対して、ユニクロは、アスタリスクの特許は、「特許に値しない」と、特許の無効を訴えています。

セルフレジの原理は、箱型に形成されたシールドを作り、外部への電波放射を低減させるようにした据え置き装置です。箱の中へ商品を入れると、PFIDアンテナにより、商品の無線タグを読取り、自動的に金額を提示します。

自動的にレジができるので、レジをする店員を省けるので、ユニクロでは順次、セルフレジを導入しています。さらに、GUにも、セルフレジの導入を始めました。

◎ユニクロとアスタリスクのセルレジの方式の違い

アスタリスクは、蓋をせずに、無線タグを読み取る機構になっています。

ユニクロは、蓋を閉じて、無線タグを読み取る機構になっています。

ユニクロは、蓋をするので、アスタリスクの特許に抵触しないと判断していますが、アスタリスクは、似た仕組みであり、特許を侵害すると判断しています。

セルレジは、2017年のイベントから注目されてきました。

アスタリスクは、2017年5月の「Japan IT Week」のイベントに新型PFIDセルフレジを発表しました。そのとき、ファーストリテイリング(ユニクロ)のIT事業部の担当者に説明しました。

その後、セルフレジについて、アスタリスクとユニクロは、セルフレジに関して接触はありませんでした。アスタリスクは、2019年1月にセルフレジの特許を取得しました。

2019年2月から、ユニクロが独自のセルフレジを導入開始しました。それから、ユニクロとアスタリスクの訴訟問題が生じました。ユニクロが、独自に、セルフレジの導入を始めましたが、アスタリスクは聞いていませんでした。

ユニクロは、アスタリスクの特許に「この特許はカネを払うに値しない」と評価し、5月に特許の無効審判を請求し、独自にセルフレジの導入を進めました。

特許の無効請求に対抗して、アスタリスクは、2019年9月に、ユニクロのセルフレジに特許権侵害行為差止仮処分命令申立を行いました。

2019年10月29日に、無効審判の審理が行われ、無効審判の結果が出るのは、2020年の前半と言われていました。しかし、新型コロナウイルスの影響で裁判所と特許庁の業務が遅れ、審理が一時停止していました。

審理が遅れている状態の中、ユニクロは、特許の無効が認定されていない状態で、GUに自社のセルフレジの設置を始めました。それに対して、アスタリスクは、特許権侵害行為差止仮処分命令申立を行いました。

特許の審判の結果により、今後のセルフレジの普及に影響があるので、注目されています。

次に、ユニクロの出した、アスタリスクの特許の無効審判の結果予想と影響について調べました。

アスタリスクの特許の無効審判による余波、影響はあるのか?

ユニクロとセルフレジの特許で係争中の株式会社アスタリスクは、東レ出身の鈴木規之社長が、独立し2006年に設立した会社です。アスタリスクは、iphoneなどに装着して利用するRFID(電子タグ)リーダーなどを販売しています。

アスタリスクのセルフレジの特許は、内容が非常にシンプルで、専門家は「これが、よく特許になったな」という印象を受ける内容です。

しかし、特許登録されると、無効にするのは非常に難しいです。権利になったものを無効にするためには、本などの印刷物の提出が必要で、探すのが難しいのです。

ユニクロが、アスタリスクの特許を無効と認められる証拠を出さないと、アスタリスクのセルフレジ使用差止の要求が通り、ユニクロは、セルフレジを使用できなくなります。

アスタリスクがセルフレジでライセンス契約した事例では、レジ1台のライセンス料が1日約500円と言われています。ユニクロの国内約800店舗×2台×365日×500円で、単純計算で、ユニクロの特許料の支払いが、年間約2億9千万円になります。

交渉によって、もっと安くなると思われますが、ユニクロにとって、特許の無効審査に負けると、かなりの出費につながります。ユニクロが、今回の特許訴訟に力を入れる理由が分かります。

今後は、アパレル業界だけでなく、コンビニ、スーパーなどの小売業において、さらに人手不足になります。人手不足を解消するために、セルフレジの導入が進められます。

ユニクロとアスタリスクの特許訴訟の動向によって、セルフレジの導入に影響があります。注目を集める、重要な特許訴訟です。

まとめ

ユニクロと特許訴訟で争っている株式会社アスタリスクは、大阪市淀川区に本社があります。主な製品は、高性能バーコードスキャナー、UHF-RFIDリーダー/ライター、PFIDリーダーライターなどを製造販売しています。

2019年9月30日のユニクロに対する、特許侵害行為仮処分命令に続けて、2020年6月22日に、GU社のセルフレジに対して、特許侵害行為仮処分命令を申し立てましたのです。

ユニクロとアスタリスクは、セルフレジの特許に関して、徹底的に戦う姿勢です。

特許係争が円満に解決して、アパレル業界はじめ、販売業界において、セルフレジ化が普及し、販売業界に置いて遅れているIT化が進むことを祈っています。

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