日本や東京都が野戦型病院を作らない理由は?建設するならどこ?

ニュース

2021年8月20日現在、東京都の自宅療養者は2万4千人を越えています。入院・療養等を調整中の人1万2千人を合わせると、3万6千人が新型コロナに感染しながら家庭内で療養しています。

新型インフルエンザ等対策特別措置法では、都道府県知事に対し、病院など医療機関が不足する場合は、臨時の施設を開設して医療を提供しなければならないことに決まっています。

デルタ株が猛威を振るい、感染が収束する見込みがつかず、自宅療養者の死亡が続いています。専門家からも患者を1個所に集める「野戦病院」を求める声が上がっています。

日本医師会の中川俊夫会長は8月18日の会見で「大規模イベント会場、体育館、ドーム型の運動施設を臨時の医療施設として、集中的に医療を提供する場所を確保することを提案する」と語っています。

東京都は「野戦病院」の設置に動こうとしません。日本が野戦病院を作らない理由を調べました。

コロナワクチン一番安全なのは?ファイザーモデルナアストラゼネカ日本で接種可能なのは?
2021.5.24 2021年5月24日午前8時から、東京と大阪において大規模接種センターにおけるコロナワクチン接種が始まりました。東京都千代田区大手町の会場には、午前6時半頃から高齢者が集まっています。 大規模接種センターでは...
スポンサーリンク

日本が野戦病院を作らない理由は?

東京都は「酸素ステーション」の体制整備を進めています。酸素ステーションは投薬などの治療行為は行われません。

インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「酸素ステーション 残念だが意味がない。その前に投薬が必要。未治療で酸素だけをもらい、苦しむ場所にしかならない」と語っています。酸素だけでは呼吸を楽にしても、根本的な治療にはなりません。

東京都の関係者は、「東京都には豊富な医療資源があります。役割分担をして、必要な施設を整備しながら体制をつくってきました。宿泊療養施設での抗体カクテル療法をできるようにしたり、酸素ステーションの整備も進めています」と施設整備を進めていると説明しています。

東京都の感染症担当者は、野戦病院の整備について「いわゆる野戦病院のように患者を1カ所に集めてオペレーションするのが効率的との考え方があるのは承知しています。しかし、医療資源があるのに、わざわざ、医療的に環境の悪い体育館に臨時病床をつくる必要性はない。検討する予定もありません」と医療資源は十分にあると話しています。

感染症担当者が話す「医療資源」が十分にあるので、野戦病院を作らないという理由は、自宅療養者が溢れかえっている現状から理解できません。

医療ガバナンス研究所の上昌広理事長も「都は都民の命と健康を守る気がそもそもないのでしょう。できることは何でもやろうという姿勢はまったく見られない。だから、『医療資源がある』などと“意味不明”の理由になってしまうのです」と話しています。

東京都医師会の尾崎治夫会長は、8月16日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し「議会を開いていただいて、政治家の方、行政に携わっている方が協力して知恵を出し合って、どういう風に立ち向かうのかということをしっかりやってもらいたいと思います」と呼びかけ、「野戦病院をつくるのが解決策になる」と臨時の病院機能を持った野戦病院の必要性を語りました。

信州大学特任准教授の山口真由さんは「野戦病院」という表現に疑問の声を上げています。日本医師会の中川俊夫会長が「臨時の医療施設を整備すべき」と話したのを、メディアが「野戦病院設置」と報じているのに対して、山口真由さんがコメントしました。

山口さんは「『野戦病院』という悲壮な語感が独り歩きしてるが、日医会長の提案は中等症受入施設なのに対し、軽症者を収容せよとの議論、重症者まで含める論もあり、内容様々」と言葉が独り歩きしていると批判しています。

スポンサーリンク

建設するならどこ?

関西経済連合会は、新型コロナの軽症患者に向けた臨時の大規模医療施設(野戦病院)の設置を提言しています。8月18日に、関経連の松本正義会長と西村経済再生担当相の会議で関経連から「野戦病院」の設置が提案されました。

大阪で設置する場合は、大阪市・南港のインテックス大阪で、1000床程度のベッドを準備し、医師や看護師が常駐します。野戦病院の設置によって、家庭内感染が防止され、「抗体カクテル療法」により重症化を防止できます。

インテックス大阪は大阪市住之江区にある国際展示場で、延床面積13万平方メートルある大規模展示場です。1号館から6号館まで6つの展示館が配置されています。

大阪府では、自宅療養者が1万人を越えて高い水準です。大阪府は8月下旬から宿泊療養施設で「抗体カクテル療法」を開始します。吉村知事は府内の宿泊療養施設1個所を臨時医療施設として整備すると話しています。

東京都で野戦病院を設置する場所として、日本医師会の中川俊夫会長は、江東区の東京ビッグサイトを例に挙げています。他の大規模イベント会場や体育館の利用も考えられています。

東京ビッグサイトは、東京都有明にあり、展示面積約9.5万平方メートルある日本最大のコンベンションセンターです。

スポンサーリンク

まとめ

今回は、新型コロナの新規感染者が爆発的に増加し、入院調整中の人も併せて自宅療養者が3万人を越えている東京都の野戦病院の設置について調査しました。

東京都の担当者は、医療資源が十分にあるので、野戦病院を検討しないと説明していることが分かりました。東京都で設置する場合は東京ビッグサイト、大阪府ではインテックス大阪などの大規模イベント施設が野戦病院の候補地であることが分かりました。

野戦病院の設置検討が進み、新型コロナ感染者を収容して新型コロナが早期に収束することを祈っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました