国産コロナワクチンの供給の可能性はある?研究は進んでいるのか?

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2021年9月6日現在、国内の新型コロナワクチンの接種実績は、1回以上接種者が59.3%、2回接種完了者が47.9%に達しました。厚生労働省によると8月8日現在で2月から接種開始したファイザー製で0.02%(9065万1661回中2万492例)、5月から接種開始したモデルナ製で0.01%(1226万1345回中1564例)の副反応疑いの頻度が報告されています。厚労省は「いずれのワクチンも、安全性の重大な懸念は認められない」と評価しています。

9月4日に河野太郎規制改革相は、新型コロナワクチンの全国民への2回目の接種が完了する時期が「11月はじめごろ」になると話しました。12歳以上の8割が接種すると仮定した場合、1回目の接種を終えるまで9月一杯かかると語っています。

新型コロナワクチンの全国民への接種が、ファイザー製、モデルナ製、アストラゼネカ製の使用で11月初めころに完了予定の中、国産ワクチンの開発が進んでいます。

国産ワクチンの供給はあるのか、研究の進捗状況を調べました。

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国産コロナワクチンの供給はある?

国産コロナワクチンの供給は、英国アストラゼネカのワクチンの1億2000万回接種分の内の3000万回分は米国生産の原液を利用し、9000万回分は国産のワクチン原液を使用します。原液製造を兵庫県芦屋市の製薬企業JRCファーマが行っています。

国産コロナワクチン開発のため、ワクチン生産体制等緊急整備事業に採択されているのは塩野義製薬、アンジェス、第一三共、VLPセラビューティクス・ジャパン、KMバイオロジクスの5社です。

塩野義製薬

塩野義製薬が開発している新型コロナワクチンはウイルスの遺伝子情報からワクチンの元を作る組換タンパクワクチンです。2021年7月からワクチンの効果を高める補助剤「アジュバント」を変えて治験をやり直しています。国内で約3000人を対象に安全性を確認します。年内に最大で年6000万人分の供給体制を整え、22年3月末までの実用化を目指しています。

アンジェス

アンジェスは複製したウイルスのDNAの一部を体内に取り込んで免疫を作る「DNAワクチン」を開発中です。投与量を今までの4倍に増やして安全性や有効性を調べています。山田英社長は「(これまでの治験は)失敗ではない。安全性が重要だと思っていたので少ない投与量から進めた」とし、「高用量ワクチンを、製品化に一番近いものだと位置づけて進めていきたい」とコメントしています。2022年中に承認申請し、実用化を目指しています。

第一三共

第一三共はファイザー社、モデルナ社と同じmRNAワクチンを東大研究チームと共同開発しています。治験は厚労省と協議中で、国内で普及しているファイザー、モデルナと有効性に遜色のないことを調べる「非劣性試験」を採用する予定です。生産は第一三共バイオテックで行い、22年3月までに生産体制を整備します。

VLPセラビューティクス・ジャパン

VLPセラビューティクス・ジャパンは「saRNAワクチン」と呼ばれるワクチンを北大、大分大、大阪市立大と共同開発しています。免疫の誘導に関わるリポ核酸(RNA)が体内で自己増殖し、大量の抗原を作ります。ウイルスが細胞へ侵入するのを防止する独自設計を行っています。既存のRNAワクチンより少ない量で発症予防効果が期待できる。

治験を10月から初めて、2022年に国内承認を得て、22~23年に供給する予定です。治験薬の製造は富士フィルムが担当します。生産量については「現時点で公表できない」と話しています。

KMバイオロジクス

明治ホールディング傘下のKMバイオロジクスは、東大医科研などと実際のウイルスを無害化して投与する不活化ワクチンを開発しています。アフリカミドリザル由来のベロ細胞を用いて、ビーズ上でウイルスを大量培養します。ワクチンの効果を高める補助剤「アジュバント」に水酸化アルミニウムを使用しています。

P1/2を、プラセボ処置と比較して評価しました。9月以降にP3を実施します。P3はファイザー製など承認済みワクチンと有効性を比較します。治験が順調に進めば2022年中に承認申請し、23年度に供給開始の予定です。6カ月間で最大1750万人分の生産体制を整備する予定です。

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研究は進んでいるのか?

国産の新型コロナワクチンは、最終段階の臨床試験(治験)に入っているワクチンが増えています。ワクチンの臨床試験は、2021年6月に国際的な薬事規制当局が新たな方針を発表しました。

臨床試験(治験)には、従来は数万人を対象にして偽薬と比較試験を行ってきました。新型コロナワクチンでは、数千人を対象にして、承認済みのワクチンと比較して「劣っていないこと」を示す方法があります。

国産の新型コロナワクチンの研究の進捗状況は、塩野義が最も進んでいます。
塩野義はワクチン同士の比較のため、数千人を対象に接種後、体内で作られる「中和抗体」の量を調べます。2022年3月末までの実用化を目指しています。
アンジェスは2021年8月17日に、新型コロナワクチンの高用量製剤での第1/2相臨床試験の接種を開始しました。2022年中の実用化を目指しています。
第一三共は2022年3月までにワクチンの生産体制を整備する予定です。
VLPセラビューティクス・ジャパンは10月中旬に臨床試験を開始予定です。2022年-2023年の実用化を目指しています。
KMバイオロジクスは2022年7月に厚生労働省へ製造販売の承認申請を行う予定で研究しています。2023年の実用化を目指しています。

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まとめ

今回は国産の新型コロナワクチンの研究の内容について調べました。国産ワクチンの開発研究は進んでいて、臨床試験に進んでいます。

塩野義から国産ワクチンが2022年3月末に販売予定であることが分かりました。モデルナ製ワクチンに異物の混入があり、安全安心な国産ワクチンの早期の販売が待たれています。

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