2021自民総裁選は9月17日告示、29日投開票の日程で行われます。新型コロナウイルスのため全国各地での街頭演説会は行われません。ネットを使ったオンライン形式の政策討論会が行われています。
9月20日に青年局と女性局主催のオンライン討論会が開催され、23日から26日まで国民から質問を受けてオンライン政策討論会が行われます。17日の告示日に立候補を受け付け、午後に候補者による立会演説会を党本部で行います。
23日からの国民の質問に答えるオンライン討論会は、新型コロナ対策、外交・安全保障、憲法改正などテーマを決めて26日まで行います。
2021自民総裁の日程について調べました。









2021年自民総裁の日程は?
2021年自民総裁選は「国会議員票」と「党員票」によるフルスペックの総裁選です。党員投票は3年ぶりに行われます。「国会議員票」は、国会議員1人1票で383票あります。「党員票」は全国の党員・党友による投票を配分し、383票あります。合計766票で争います。
「党員票」は2020年末の全国の自民党員113万人余りにより投票されます。去年までの2年間党費を納めた党員に選挙権を与える自民党の規定になっています。今回は特例で去年1年分の党費を納めた党員にも与えられます。投票は28日に締め切られます。
1回目の投開票で過半数に達する候補者が出なかった場合は、上位2人で決選投票をします。決選投票は「国会議員票」383票と「都道府県連票」47票の合計430票で争われます。1回目の投票より国会議員票の割合が多いので、国会議員の支持の多い人が当選者になります。
2021自民党総裁選は、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相と河野太郎規制改革担当相の3人が立候補を表明しています。野田聖子さんは20人の推薦者が集まれば出馬の予定です。岸田氏は、自らの岸田派に加え、安倍前首相の所属する細田派や麻生派、竹下派などの支持をえるため活動しています。
高市さんは、過去に所属していた細田派などに支持拡大を図っています。河野氏は「派閥に頼るのでなく、国民や党員、党所属の国会議員が『河野太郎だ』と言ってリーダーに選ぶのがあるべき姿だ」と派閥でなく個人の考えで投票するように呼び掛けています。
自民党内最大派閥の細田派(96人)と第2派閥の麻生派(53人)は支持候補を一本化せずに、自主投票にする方針になりました。細田派は安倍前首相の推す高市早苗さんと岸田氏、河野氏を支持する人がいて、まとまって投票することは困難だと判断しました。決選投票では、結束して投票する方針です。
麻生派は同派所属の河野氏を推す人と岸田氏を推す人がいて、各議員の判断により投票します。若手・中堅には河野氏を推す人が多く、ベテランの中に岸田氏を推す人がいます。
◎自民党「党風一新の会」
自民党総裁選の告示日が近くなり、自民党内若手が結成した「党風一新の会」が注目を集めています。党風一新の会の主張は「新総裁はそれぞれの議員が自分で考えて選ぶべきだ」と言っています。
従来の総裁選では、派閥が結束して投票していたので、派閥に対する多数派工作で結果が決まっていました。若手議員は、派閥のトップの意向に従って投票し、自分の考えで投票できませんでした。
今回の総裁選は、現職の菅義偉首相が突然退陣表明した結果、党員に人気がある河野太郎行政改革担当相が出馬を表明しました。所属議員の3割近い若手は、従来の派閥主体の総裁選では当選が難しい候補を当選させるために動いています。
若手の活動により、一回目の投票では、自主投票を選ぶ派閥が多くなっています。しかし決選投票になると、派閥の締め付けをはねのけて投票できるか不透明と言われています。自民党長老は「最後は派閥領袖に抑え込まれる」と見ています。
「党風一新の会」の呼びかけ人は細田派の福田達夫氏、竹下派の津島淳氏らで参加者70人は、細田派16人、岸田派13人、麻生派と竹下派が各10人、石破派4人、石原派1人、無派閥10人で、最終的に入会者は90人と言われています。
「党風一新の会」の提言は、今年中にある衆議院選挙に向けて、「かつての反省を忘れ、再びおごりが生じているとの批判が聞かれる」と指摘しています。さらに「安定政権が続く中で強引とも取られる政権運営や、国民意識と乖離した言動も散見される」、「総裁選で国民の声に向き合い、明確なメッセージを発信するよう求める」とも提言しています。
菅後任新総理はいつ決定する?
菅総裁の自民党総裁の任期は9月30日までです。10月1日からは、自民党総裁選挙に当選した候補者が自民党総裁に就任します。その後に臨時国会が召集され首相指名・組閣などによる新政権発足に数日かかります。衆議院選挙は、早くても10月6日告示・11月7日開票になると言われています。
まとめ
今回は、菅総理の突然の退陣表明で、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎規制改革担当相の3人が立候補を表明しています。野田聖子幹事長代行も立候補を模索しています。
石破茂元幹事長は、立候補を見合わせました。水月会を率いていて、17人が所属しています。所属議員の中に河野氏を推す人がいて、20人の推薦人の確保が難しい状況でした。9月上旬に水月会の事務所が移転し、家賃30万円の事務所から、築43年22平方メートルで家賃約10万円の事務所に移りました。事務所関係者は「利用状況に合わせてスリム化した」と説明しています。
自民党総裁選挙が円滑に進行し、新総裁の活躍することを祈っています。
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