2021年10月4,5日に朝日新聞が全国世論調査(電話)を実施しました。岸田内閣の支持率は45%で、不支持率は20%でした。発足直後の支持率は麻生内閣の48%を下回り最低の結果でした。
衆議院議員総選挙の比例区投票先は、自民党が41%で立憲民主党は13%でした。岸田内閣を支持する理由を4択で聞くと、「他よりよさそう」が45%、「自民党中心の内閣」21%、「政策面」18%、首相が岸田さん」13%の順でした。
岸田文雄新総理の国民からの支持率を調べました。

岸田文雄新総理の国民からの支持率は?
毎日新聞の全国世論調査では岸田文雄内閣の発足直後の支持率は49%でした。自民党幹部は調査結果を見て「せめて50%はいくと思ったが」と落胆していました。多くの自民党議員は、低いと受け取っています。
岸田文雄新総理の支持率が低い理由について調べました。
◎甘利明幹事長の「政治と金」問題
自民党関係者は「麻生太郎副総裁、甘利明幹事長」の人事が影響したのかと思っています。甘利明幹事長は、2016年に千葉県内の建設会社とURの補償問題に絡んで現金授受疑惑と秘書の口利き疑惑が報道されました。甘利明幹事長は建設会社から100万円を受領したと認めて、経済再生担当相を辞任しました。東京地検特捜部は不起訴処分にしています。
10月5日に立憲民主党など野党が国会内で甘利明幹事長の現金授受問題に関する合同ヒアリングの初会合を開きました。法務省や都市再生機構(UR)の担当者から事実関係を聴取しました。
UR担当者は甘利明氏側との面談記録を提出しました。2015年10月に甘利氏の秘書2人と、UR側が横浜市の居酒屋の飲食代金を負担して会食しています。URは東日本大震災に関する視察を甘利氏の事務所が取りまとめたお礼に接待したと話しました。
2016年に口利きを求める建設業者から甘利氏自身と秘書が受け取った計600万円の内、300万円を政治資金収支報告書に記載していなかったために、経済再生担当相を辞任して幕引きを図りました。国会内では説明を尽くしていないと批判されています。
野党は甘利氏の「政治と金」問題を追及し、次の衆議院議員総選挙を有利にしたいと考えています。出席した野党議員は「URと甘利事務所は、非常に密接な関係だと理解した」「政官業の典型的な癒着関係だ」などと批判しています。
岸田首相は記者団に「(甘利氏の疑惑に関して)捜査が行われ、本人も秘書も不起訴の結論が出ている。(起用に)迷いはなかった」と語っています。甘利幹事長は記者会見で「複数回会見し、答えられなかったところは文書で出した」「(当時は)事情を全く知らされていなかった」などと反論しています。
立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「甘利氏はいずれ国会で説明すると話したまま、一切せずに今日に至っている」と話し、国会の政治倫理審査会への出席、委員会への承認喚問に応じるよう要求しています。野党4党で合同の検証チームを立ち上げます。
◎2019年参院選広島選挙区の公選法違反(買収)事件
公選法違反(買収)事件で有罪になった河井案里元参院議員の陣営に自民党本部から1億5千万円が提供された問題について、高市早苗政調会長が党総裁選中に、9月19日のNHK[日曜討論]に出席し、「明確な説明責任が必要」との認識を示していました。
高市政調会長は「検察に押収された書類も帰ってきて河井事務所で報告書の作り直しをしている。これが党本部に来た段階で精査をして説明責任を果たしていかなければならない」と説明していました。
更に高市早苗政調会長は「私も大変不公平に感じていることでございますし、大切な皆様の税金が入っている部分もあるとしたら、河井夫妻に渡ったお金にそれが含まれているとしたら、明確な説明責任が必要だと考えている」と述べています。
岸田文雄前政調会長も河井氏の事件について「基本は本人の説明責任ではありますが、公認した政党としての責任も感じなければならない。買収の原資として党からのお金が使われていないかどうか、しっかりと示さなければならない」と語っていました。
野田聖子こども庁担当大臣は「(国政選挙の)補選でどんどん負けるのは、3つの問題が解決されていないという国民の不信」とした上で、「河井さんのようなお金をいただいたことはありません、党から。私たちですら分からないことを解明していくのが自民党だ」と述べていました。
自民党総裁選が終わってから、公選法違反(買収事件)に関する明確な説明責任が果たされていないのので、不満を抱く国民は不支持側に回っていると思われます。
期待されているのか?
読売新聞の緊急全国世論調査によると、岸田文雄新総理に取り組んでほしい主な政策や課題は
景気や雇用 91%
新型コロナ対策 85%
年金や社会保障 77%
外交や安全保障 72%
少子化対策 70%
でした。
国民の関心が、新型コロナ対策から景気や雇用に移っています。
岸田文雄新総裁は「コロナ対策には国民の協力、これは欠くことができない。年内に数十兆円規模の経済対策を策定することによって、多くの国民の皆さんに、ともに協力していただける雰囲気をつくっていきたい」と経済対策に力を注ぐことを強調しています。








まとめ
今回は岸田文雄新総裁に対する国民の支持率について調べました。発足直後の支持率が、低いことが分かりました。今後の政策の実現によって、支持率は上昇する可能性があります。
岸田文雄新総裁の支持率が上がることを祈っています。
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