モルヌピラビル副作用がんのリスクは?日本での処方はいつから?

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2021年12月24日に、メルク社のモルヌピラビル(日本での販売名はラゲブリオ)が国内で初めての新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認されました。

モルヌピラビルは発症から5日以内に投与すると、重症化のリスクを30%減らすことができます。

モルヌピラビルの主な副作用として、下痢、悪心、浮動性めまい、頭痛、嘔吐などが報告されています。開発されたばかりの抗ウイルス薬であるため副作用について心配されています。

モルヌピラビル副作用がんのリスクについて調べました。

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モルヌピラビル副作用がんのリスクは?

モルヌピラビルの副作用の発生頻度は、下痢(3.1%)、悪心(2.3%)、嘔吐(1%未満)、浮遊性めまい(1.3%)、頭痛(1.0%)、発疹(1%未満)などです。この値は、風邪薬や鎮痛剤より低い発生頻度です。

モルヌピラビルの使用上の注意点は、
・18歳未満の安全性は確保されていない。
170カ国以上の臨床試験で、18歳未満は対象にしていません。18歳未満には処方されていません。

・妊娠中、妊娠の可能性のある女性は使用できない。
催奇形性などの症状が認められていて妊娠中は使用できません。
動物実験で催奇形性、胎児の致死が通常の8倍、胎児の発育遅延が3倍ほど多い結果が出ている。

・臨床試験で薬物相互作用試験が実施されていない。
薬物の吸収や排泄が他の薬物により影響を受けて、過剰な効果あるいは減弱が起こることの確認が十分に実施されていません。

モルヌピラビルの発癌性の有無

モルヌピラビルが突然変異を起こさせる発癌性評価のための「変異原性試験」において、細菌は突然変異を起こす可能性が認められた。

同じ試験によるマウスを使った染色体異常の確認試験において、異常は認められていない。細菌は世代交代が早く変異が認められるが、哺乳類は細胞の世代交代が遅いため異常が認められない。
ヒトでは発癌性の問題ないと解釈されている。

ヒトの体内には突然変異の修復作用を持ち、モルヌピラビルの最大5日間の服用において突然変異が継続する可能性は低い。

イヌの実験において、血液成分を作る骨髄への副作用が認められたが、モルヌピラビルの最大5日間の服用では回復可能と判断されている。

厚生労働省のモルヌピラビル発癌性についての見解

厚生労働省は「モルヌピラビルについては、細菌を用いた変異原性試験の結果が陽性でした。しかし、げっ歯類を用いた2種の変異原性試験を実施した結果、変異原性は認められませんでした。また、in vitro小核試験及びラットを用いた小核試験の結果は陰性でした」と変異原性を認めていません。

以上の結果から厚生労働省は「現時点で発がん性は認められていないと考えています」とモルヌピラビルに発癌性は認められないと結論を出しています。

モルヌピラビルはオミクロン株にも有効

1月27日、東京大学の研究グループが新型コロナの抗ウイルス薬「モルヌピラビル」がオミクロン株に有効であるとの研究結果を世界で初めて発表しました。

米国医学雑誌「ニュー・イングランドジャーナル・オブ・メディシン」に、東大の培養細胞を使った実験結果が掲載されました。研究グループの河岡義裕特任教授は「臨床現場で治療薬を用いるときに有用な情報となる」と語っています。

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日本での処方はいつから?

モルヌピラビルは、新型コロナに感染した軽症者が使える飲み薬ですが、処方されるのは重症化のリスクがある人です。
日本での処方は、発症後5日以内の患者に限定されています。

新型コロナ患者の場合、重症度は体内に酸素を取り込む能力である「酸素飽和度(SpO2)」や症状により分類されます。

正常な「酸素飽和度(SpO2)」は96~99%です。
軽症は「酸素飽和度(SpO2)」が96%以上で肺炎、呼吸困難がなく、咳程度の症状です。
中等症Iは「酸素飽和度(SpO2)」が94%以上、96%未満で肺炎や呼吸困難がある症状です。
中等症IIは「酸素飽和度(SpO2)」が93%以下で酸素吸入が必要な症状です。
重症は治療室入りや人工呼吸器が必要な症状です。

重症化リスクのある患者は、61歳以上、活動性の癌、慢性腎臓病(CKD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ぜんそく、BMI30㎏/m2以上の肥満、心不全などの重い心臓病、糖尿病、ダウン症、遺伝性免疫疾患、脳神経の病気、HIV、肝臓病、高血圧、脂質異常症、喫煙者、精神疾患などの人です。

モルヌピラビルは発症6日目以降の患者には処方されません。新型コロナの場合、発症1週間前後以降に、徐々に体内のウイルスが減少するので、モルヌピラビルの処方の効果が無くなります。重症化リスクのある人は、新型コロナが疑われる症状が出た場合、早めに受診します。

新型コロナ患者が発生する可能性がある医療機関や薬局は、製造元MSDが開設した「ラゲブリオ登録センター」に事前登録します。医療機関や薬局が供給を依頼すると、1~2日で医薬品卸から届けられます。

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まとめ

今回は新型コロナの軽症者用の初めての治療薬として承認され、処方されているモルヌピラビル(商品名:ラゲブリオ)の副作用がんと処方について調べました。発癌の可能性は低いと言われています。

モルヌピラビルが効果的に処方されて、新型コロナが早期に収束することを祈っています。

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