SWIFT排除意味ロシアに対して何をする?政策制裁?日本が行う内容は?

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画像出典:NHK

2022年2月27日、米国とヨーロッパ各国は、国際的な決済ネットワークSWIFT(スウイフト)からロシアの特定の銀行を締め出す措置の実行に合意しました。

SWIFTはベルギーに本部がある国際銀行間通信協会(SWIFT)が運営する決済ネットワークです。200の国と地域の1万1千以上の金融機関により国をまたぐ貿易などの決済や送金に用いられています。

SWIFTは1日当たり約4200万件の送金情報をあつかい、1日当たりの決済額は約5兆ドル(約575兆円)になります。

SWIFT排除の意味ロシアに対して何をするか調べました。

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SWIFT排除意味ロシアに対して何をする?

SWIFTのネットワークからロシアの特定の銀行を締め出すと、ロシアは貿易の決済が困難になります。ロシア経済に大きな打撃を与えます。

イランがSWIFTから締め出された2012年には、イラン経済のGDP成長率がマイナス7.4%になり、深刻な景気低迷を示しました。

今回のSWIFTからロシアの銀行を締め出す制裁は、ロシアの大手銀行が対象になり、ロシアにとって大きな痛手になります。

SWIFTからロシアの銀行が除外されると、ロシアの通貨ルーブルをドルに交換できなくなり、ルーブルの信頼がなくなって価値が下がります。ロシアの物価が上がるので、国民から不満がでます。

ロシアへの制裁によって、影響は世界各国へも跳ね返ってきます。ロシアは欧米に大量の原油や天然ガスを供給しています。

SWIFTからの締め出しで決済できなくなると原油や天然ガスの供給が止まり、原油や天然ガスの価格が上昇します。

ヨーロッパは石油の29%、天然ガスの34%程度をロシアからの輸入しています。ロシアからの原油や天然ガスの供給が止まると、欧米の発電所は発電できなくなり、工場の稼働や家庭の暖房に影響が出ます。

米国の政府関係者は、ヨーロッパに与える影響が少ない状態で制裁を実施すると語っています。ヨーロッパ経済への影響を抑えながら、ロシアに打撃を与えられるかに焦点が当てられています。

ヨーロッパへの影響を考えて、原油や天然ガスの決済に使われる銀行を除外すると、ロシアへの影響が少なくなる恐れがあります。

SWIFTからロシアの銀行の排除により、ロシアが中国との結びつきを強めると考えられています。ロシアは、中国へ売る原油や天然ガスの量を増やして影響を少なくすると思われます。

2月24日、米国はロシアへの半導体輸出禁止制裁を発表しました。
米国商務省はパートナー国家として32カ国のリストを発表しましたが韓国は外されました。

米国商務省は「韓国を『制裁をとるという十分な意図がある国』と見なさないという意味に捉える」と話し、ロシアの制裁に慎重な韓国の姿勢を批判しています。

韓国は「政府としてはロシアとの交易規模が大きくなっているという点も考えなければならない。現地の韓国企業や海外在住韓国人も考えるべきだ」と慎重な理由を説明しています。

米国ワシントンの関係者の間で、慎重な韓国の態度に「残念だ!」という声が上がっています。

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政策制裁?日本が行う内容は?

日本では、2月27日、岸田首相がロシアの一部銀行をSWIFTから排除する欧米の取り組みに日本も加わると語りました。

SWIFTからロシアの銀行の排除は、日本経済にも大きな影響を与えます。世界的に原油や天然ガスの価格が上がると、日本のガソリン価格が更に上昇します。

日本の発電所は、大量の天然ガスを使用しています。天然ガスの価格上昇により大手の電力会社の発電コストが上がり、電気料金が高くなります。

野村総研の木内登英エグジェクティブ・エコノミストは、SWIFTからロシアの銀行の排除について「ルーブルの下落などでロシア経済にダメージを与え、ウクライナへの侵攻をやめさせるのが狙いだが、簡単には止まらないだろう」と指摘しています。

木内エコノミストは「一方、ブーメラン効果で世界や日本経済にも影響がはねかえってくる。ロシアは原油も天然ガスも世界第2位の産出国なので、燃料価格が高騰し、日本国内の物価も上がる」と日本への影響について語りました。

更に木内エコノミストは「今後、制裁を最大限強めて原油価格が1バレル=140ドル程度まで上がると、原油高、円高、株安の3点セットで1年かけてGDP=国内総生産が全体で1.1%程度まで下落することも予想される」と日本のGDPの下落について話しています。

2月28日、ロシアへの金融制裁の影響で、日経平均株価が不安定な値動きを示しています。

岩井コスモ証券の担当者はSWIFTからロシアの銀行を排除することにより「東京市場で日経平均株価は一時200円以上下落した後、150円高になるなど不安定な値動きです。その要因は、銀行間の国際決済システムスイフトからのロシアの主要銀行の締め出しの影響です。ロシア企業と海外企業の貿易の決済は滞り、世界経済への影響は必至です」と語っています。

日本の大手メーカーから、ロシアとの取引について心配する声が上がっています。

三菱UFJ銀行の関係者は「制裁の内容を見極めて、ロシアの銀行との取引を見直す」と検討を始めています。

三井物産はサハリンのLNGプラント事業に参画していて「詳細な事実関係を確認中で、引き続き影響について精査中」と語っています。

日本の大手自動車メーカーの関係者は「部品の支払いに影響が出る可能性があるが、どの銀行が排除されるかわからず影響がみえない」と影響について心配しています。

大手食品会社ではロシアから水産物を購入していて「制裁の内容次第では、決済ができなくなる可能性があり、取引自体が成り立たなくなる」と懸念しています

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まとめ

今回は日本を含む欧米が行う、SWIFTからのロシアの銀行を排除する制裁について調べました。SWIFTからロシアの銀行を排除すると、日本を含む欧米へも大きな影響があることが分かりました。

ロシア・プーチン大統領のウクライナ侵略が早期に終わることを祈っています。

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