コオロギ紛を使った「かぼちゃコロッケ」とコオロギエキスを使った「大学いも」を徳島県立小松島西高校の給食で試食したことが話題になっています。
小松島西高校の教諭は、生徒が食用の乾燥コオロギを食べているのを見て、食べてみると美味しかったので、食に関する課題や環境の教材としてコオロギ食を取り上げました、
学校は教育の一環として考えていましたが、ネットニュースになり議論が過熱しました。
コオロギ食なぜ、危険性などについて調べました。
コオロギ食なぜ?危険性は?
小松島西高校では給食で約170人が、コオロギ紛を使った「かぼちゃコロッケ」やコオロギエキスを使った「大学いも」を試食しました。
生徒たちは「香ばしい」とか「コオロギが入っているとわからなかった」などと好意的な回答をしました。
小松島西高校の教頭は「(SDGsの学習の一環で食料危機問題や食品ロスについて生徒たちに考えてもらえると思い)地元の徳島大学発ベンチャー企業のグリラスに相談をしました」と、コオロギ紛を作っているベンチャー企業の協力を得たと述べました。
さらに教頭は「最初は去年の夏ごろにグリラスの方に学校で講演していただき、アレルギーに関する説明も行った上でコオロギパウダーの試供品を生徒に配りました」と、ベンチャー企業の公演を行いアレルギーの説明もしたと語っています。
その後、小松島西高校とベンチャー企業・グリラスが打ち合わせて、給食で試食することになりました。
小松島西高校の教頭は、高校の食物科の生徒が調理した給食を、学食の形態で提供したと話しています。2022年11月にコオロギ粉を使った「かぼちゃコロッケ」、2023年2月にコオロギエキスを使った「大学おいも」を試食しました。
コオロギ食を提供するグリラスとは?
徳島大学大学院バイオイノベーション研究所・講師の渡邊崇人氏が代表取締役CEOを務めるベンチャー企業です。
2019年5月に設立し、食用コオロギの飼育や育種などを手掛けています。
食品業界の関係者は「昆虫食の中でもとりわけコオロギがクローズアップされるようになったのは間違いなくグリラスがあったからです。『無印良品』が同社のコオロギ粉末を使用して発売した『コオロギせんべい』がコオロギ食ブームの火付け役だったと言っても過言ではありません」と、グリラスがコオロギ食の火付け役だと語っています。
グリラスの担当者は「(世界人口が80億人を突破し肉などからタンパク質を確保するのが難しくなり)食の需給バランスを保てなくなる以上、近い将来、昆虫食にも頼らざるえなくなる」と、今後はコオロギ食の重要性が増加すると語っています。
多くの昆虫の中でなぜコオロギなのか調べました。
コオロギ食なぜ?
ベンチャー企業グリラスの担当者が、コオロギを選んだ理由を語っています。
グリラスの担当者は「食肉に比べて食用コオロギはタンパク質の含有量が多く、その上、畜産と違って餌の量や水も少なくてすみます。しかもバッタなどとは違い、コオロギは雑食なんです。人間と似たような物を何でも食べるのでコストを抑えて飼育ができます」と、コオロギを選んだのはバッタと違って雑食で飼育のコストが安い点をあげています。
グリラスでは、コオロギの餌として小麦粉ふすまをベースにした食物残渣を用いています。食品廃棄物を餌に用いることができるので環境にも優しい飼育方法と言われます。
危険性は?
グリラスでは、食用コオロギは120℃で15分以上殺菌して無菌状態にしています。グリラスのコオロギ紛に菌が見つかったことはないと語っています。安全性が確保されています。
アレルギーは、エビやカニにアレルギーを持つ人にはアレルギー症状が起こる可能性があります。
【見出し2 約800文字】メリットはあるのか?社会的価値は?
コオロギ食のメリットについてグリラスの説明をもとに調べました。
メリットはあるのか?
コオロギ食のメリット1.環境にやさしい。
1㎏のタンパク質を生産するために必要な餌や水の量が家畜より少なくて済む。
飼育する場所がどこでもよくて、狭い土地で育てられる。
コオロギは雑食でなんでも食べるので、食物廃棄物などを餌に利用できる。
コオロギ食のメリット2.タンパク質と栄養分が豊富である。
コオロギはタンパク質の他に、亜鉛、鉄分、カルシウム、マグネシウム、ビタミンなどの必須の栄養素を含んでいる。
キチン質という食物繊維も含むので、腸内環境をきれいにする効果もある。
コオロギ食のメリット3.香ばしいエビのような食味がある。
コオロギは「陸のエビ」と呼ばれ、香ばしいエビのような味がする。
コオロギ食のメリット4.繁殖力が高く通年生産が可能である。
高密度飼育ができるので効率よく生産できる。他の昆虫より飼育がしやすく、1カ月程度で収穫できる効率の良いメリットもあります。
コオロギ食の社会的価値について調べました。
社会的価値は?
コオロギは雑食でなんでも食べるので、世界中で発生している食物廃棄物を餌として利用できる社会的価値がある。
コオロギは成虫になるまでに脱皮し、殻を医療材料の素材に利用できる。コオロギの遺伝子数は人間に近いので、医薬品開発、免疫機能の研究、ワクチン開発などに応用できると期待されています。
まとめ
今回は高校の給食で試食されて話題になっているコオロギ食について調べました。
コオロギは効率的に生産出来て味がエビに似ているので、タンパク質として期待されていることが分かりました。
コオロギ食の理解が進んで、食糧危機を起こさないために利用されるようになることを祈っています。
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